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本多エレクトロン、電力線搬送モデム用電源モジュールをTDKと共同開発
2004年2月23日
本多エレクトロン株式会社
写真1:電力線用小型電源モジュール
本多エレクトロン株式会社(本社:東京都中央区京橋、社長:田中芳邦)は、この度、「キロヘルツ帯」用電源モジュールをTDK株式会社(本社:東京都中央区日本橋、社長:澤部肇)と共同開発し、世界最高水準の小型/高性能(名刺サイズの約1/3、超低ノイズ、漏洩抑圧可能)の開発に成功いたしました。 これにより、本多エレクトロンは、「メガヘルツ帯」の開発展開に必要な4つの基本技術(漏洩抑圧可能な、(1)トランス/(2)電源、送信側で漏洩を単純抑圧した場合でも受信側で安定受信可能な、(3)雑音キャンセル技術、(4)広範囲な受信ダイナミックレンジ技術)を確立できたため、来月より高速広帯域モデムの開発に着手いたします。

【電力線搬送モデム用電源モジュール共同開発の背景】
電力線モデム用電源は、通信を行うモデムと一緒に電力線に接続されるため、以下に示す4つの課題解決が必要です。 
第一に、送信側では漏洩抑圧のため、受信側ではコモンモードノイズ耐力向上のため、電源の対地平衡度はできるだけ高いこと。 第二に、送信信号注入および微小信号受信のため、電源の線間インピーダンスはできるだけ高いこと。 第三に、受信電力が100億分の1に低下した場合でも、受信モデムが、受信性能を最大限に発揮できるように、電源側から発するノイズは極めて低いこと。 第四に、各種屋内/屋外への装置への組み込みが容易なように小型/広温度範囲であること、などが上げられます。 
これら4つの課題解決は、「キロヘルツ帯」用のみならず「メガヘルツ帯」の高速展開においても必須事項となるため、両社は、両社の持つ技術(本多エレクトロンのモデム技術と、TDKの電源技術/フィルタ技術)を融合させ共同で開発することにより、早期の実現を目指す、ということで推進し、ここに、その成果として、世界最高水準の電力線搬送モデム用小型/高性能電源モジュールを実現したものです。

【電力線搬送モデム用小型/高性能電源モジュールの概略仕様】
表1:電力線用電源モジュール概略仕様(「キロヘルツ帯」用)
大項目 小項目 内容 備考
1 適用 適用範囲 直流電源装置 電源モジュール
2 寸法 縦×横×高さ 32mm×55mm×22mm 名刺サイズの約1/3
3
4
入力 電圧
周波数
AC100V±10%
50Hz/60Hz+3Hz
5
6
出力 電圧、電流
雑音
5V±5%、max.1A
100mVpp以上
リップルノイズ
7
8
9
PLC関連 対地平衡度
差動インピータンス
帯域内雑音レベル
typ. 40dB以上
min. 50Ω以上
typ. -140dBm/Hz以下
送信漏洩抑圧
微小信号受信
超低ノイズ
10
11
環境情報 動作温度
動作湿度
-25〜70℃
10〜90%RH
屋内/屋外への適用
結露なきこと
12
13
各種規格 安全規格
雑音規格
電気用品安全法準拠
VCCIクラスB準拠
【今後の展開】
 本多エレクトロンは、今回開発した「キロヘルツ帯」用電源を電力線搬送モデムコアモジュール(PA128A)のオプションとして、本日より、販売開始いたします。 
 また、今回電源開発完了により、「メガヘルツ帯」の高速化に必要な4つの漏洩抑圧基本技術を確立できたため、今後は、「キロヘルツ帯」モデムの各種エンハンスと並行して、「メガヘルツ帯」モデムの開発を展開開始(目標:今夏までに高速広帯域モデムの試作機完了)し、市場の要求に応え、電力線搬送モデムのビジネスの拡大を図っていきます。
【本件に関する報道関係の方からのお問い合せ先】
◆ 本多エレクトロン株式会社 ビジネス開発グループ 野田、大西
・電話 : ・E-mail:

【関連URL】
https://www.tdk.co.jp/index.htm
https://www.plc-j.org/
https://honda-elc.com/
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